守りたい日本の食

京都・大枝塚原の無農薬栽培タケノコは、茹でるのに糠も要らない?

筍を茹でる時には、糠(もしくは米)と鷹の爪が必要。これって常識だと思っていました。

京都の「塚原産筍」といえば、質が高いと業界ではかなり知られたブランドですが、さすがに「塚原産なら、糠なしで茹でても食べられますよ」と聞いても、実はあんまり信じていませんでした。

「どうせ、その場で掘りたてなら、とかの条件がつくんでしょ? 通信販売じゃ早くても翌日到着だもの。無理だよね」と。

そんな私が実際に筍の生産現場に伺ってきました。

塚原のタケノコの質が良いのは、年間気温や降水量などの気象条件もさることながら、なによりも酸性・粘土質の土壌のおかげと言われています。

筍を育てている竹やぶに行ってみると、どこもきれいに地面が整えられています。

そんな中、なんだか草が生えっぱなしになっているのが、今回、オーガニック・エクスプレスで筍を出荷してくれている、kazukiさんの竹やぶ。

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雑草だらけで手入れがされていないように見えますが……。

実は私たちには、この「周囲は草一つなくきれいなのに、この区画だけは草だらけ」という風景、ちょっと見慣れたものだったりします。

というのも、オーガニック・エクスプレスで扱っている農作物は、農薬を使わずに育てられたものが多いから。
Kazukiさんの竹林も、農薬を一切使わず、化学肥料もまったく無しで育てています。

「どうです? 足下がふかふかでしょ?」

確かに、隣の区画とは段違いの柔らかさ!

粘土質の土壌から美味しい筍が生まれるとはいえ、土壌が固すぎてはタケノコが土から出て来る時に圧迫されすぎて、柔らかくなりません。

だから一般的なタケノコ栽培でも、年に一度、ワラを敷いて土をかぶせています。

ところがKazukiさんは、オカラや竹のチップ、落ち葉などなどを使い、一年を通して土作りを行っているのです。

 

「酸性の竹やぶにはミミズがいないと言われているんですが、ほら」

そのあたりをちょっと掘っただけでミミズがこんにちは。土が豊かな証拠です。

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掘り出し中。ふかふかだけど、やっぱり粘土質の土壌です。

その場で掘り出してもらったタケノコの根元を少しかじってみましたが、生で食べても甘みがあっておいしいのです。

さすがに「生で食べる」のは掘りたてじゃないとできませんが、では「糠なしで茹でても食べられるのか」は……?

はい。もちろん試してみました。

その日にいただいたタケノコを、(帰ってすぐに茹でたいのを我慢して)翌日の午後に調理開始。

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鍋の中には、水とタケノコだけ。水が透き通っているのが心細い…。(小さい鍋しかないので、落としぶたも不要なほどぎっちりはまっています)

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さめるまでの時間が待ち遠しいですが、ここですぐに取り出してしまったら台無し。じっと我慢。(でも鍋を使いたいので別の鍋に入れ替え)

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ようやくさめたタケノコをむきます。

茹で上がったものがさめたので、そのまま(いわゆる刺身)で1切れパクリ。

いける! 食べられます!
さすがに、刺身では1切れか2切れしか食べられない程度にはアクがありますが、料理をするには何の問題もありません! 

もちろん、旨みや甘みもあって、やわらか。

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ちょっと良いだしで、若竹煮に。

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Kazukiさん、疑っててごめんなさい。

ただし、時間をおくほどアクが強くなるようなので、できるだけ早めに茹でるのがおいしく食べる最大のポイントです。

大枝塚原で、無農薬・無化学肥料で丁寧に育てられたタケノコ。
朝どりのものをその日のうちに産地から発送しますので、ぜひとも、箱を受け取ったらそのまま開けて茹で始めるくらいの勢いで、すぐに調理してください。

(なんと言っても、必要なのは鍋と水だけ。糠も唐辛子も不要なのですから、簡単です)

今年は春が寒かったので、例年よりも遅くまで出荷できるとのこと。
5月20日17時までご注文受付中です。
お試し価格のこの機会にぜひ!

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【初登場・お試し価格】京都・大枝塚原産 朝掘りたけのこ


自遊人オーガニック・エクスプレス
横尾鮎美

http://jiyujin.co.jp/organic

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東京最後の秘境青ヶ島へ、ひんぎゃの塩の製造現場を訪ねて【第二回】

ひんぎゃの塩の製造現場を訪ねようと、伊豆諸島最南端の青ヶ島に向かった朝。

前回の更新では、乗り換え場所である八丈島に向かうところで終わってしまいましたが、その続きです。

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八丈島では、荷物受取のターンテーブルでカメさんが出迎えてくれました。

八丈島から青ヶ島へは、ヘリコプター「東京愛らんどシャトル」での移動です。
ヘリの搭乗手続きの際は、荷物の重さを量りつつ、体重も申告します。

(ここで体重をサバ読んじゃって、万が一、計算以上に重量があったからってヘリが墜ちたりしたら嫌だよね……)

不安に抗いきれず、T氏には聞こえないように体重を申告する私。

(屈辱。次回までにはもう少しやせておこう……)



ヘリに乗っているのはたった20分。あっという間に青ヶ島が見えてきます。

離陸したヘリコプターから見下ろすと、真っ青な海。

この辺りを流れているのは黒潮本流です。

日本の太平洋側を流れる二大海流、黒潮・親潮を比べると、南から流れる黒潮は透明度が高いので海が青く見えます。

(ちなみに黒っぽく見えるから黒潮と呼ぶと習ったような気もしますが、この時はすっかり忘れていました)

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ヘリから見える海。Tさんは夢中で写真を撮っていました

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切り立った崖! 青ヶ島の海岸はどこもこんな感じでした。

海にセリ立つようなガケを見下ろしつつ、ヘリは青ヶ島に到着。

ヘリポートには何人かの島民が集まっています。このヘリはそのまま八丈島に人を乗せて戻るので、乗り込む人、出迎えの人が集まっているのです。

「おはようございます!」

その中で、我々を出迎えてくれたのが、青ヶ島製塩所の山田アリサさん。7年前から「ひんぎゃの塩」作りの現場にいる、地元出身の元気なお母さんです。

午後に山田さんと再度合流することにして、まずは島をぐるっと回って風景の写真を撮ろうと、私とTさんは島でたった一軒のレンタカー屋さんで車を借ります。

「海が一望できる景色のいいところを探したいんですけど、おすすめの場所はありますか?」

レンタカー兼自動車整備工場のお父さんに話を聞くと

「これね、私が作った地図だけど」

車に用意されていたのが、なんとお父さん特製の観光マップ! 候補地をいくつか聞いて、撮影へと出発します。

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ヘリポート近くから見下ろす海。周囲9kmの島はどこも断崖絶壁。

青ヶ島は、島全体が噴火の歴史を物語るような二重式カルデラ火山です。

カルデラの中の内輪山は、なぜか筋がいっぱいでお皿にひっくり返したゼリーのよう。

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ゼリーに見えません?

後で聞いたところ椿を植えた部分だけ木の背が低く縞になっているのだそうです。



昼になり、宿泊先である民宿にまずはチェックイン。

実は八丈島でヘリに乗り込む前に、T氏と私はこんな会話を繰り広げていました。

「そうそう。青ヶ島って食堂が一軒もないらしいんです。だから昼食は宿に頼むか、買って持っていくしか無いんですって。そういえば、おやつとかも買えないかもしれないです」

「そんなの今さら言われてもさ」

「そうですよねぇ。羽田で言っておけば良かった。あははは。まぁ昼食は宿で頼んでありますから」

実際には、レンタカー屋さんの奥さんがやっている店でお菓子くらいは買えたのですが、それは現地でわかった話。

ともあれ、青ヶ島の宿では1泊3食というプランが主流のようです。

宿で昼食をいただきながら、

「午後は製塩所に行くから、山田さんが迎えに来てくれるんです」

なんて話をしていると

「ああ、アリサちゃんね」

と民宿のお母さん。

 

実は青ヶ島の人口は177人。同じ名字の人も多いので、名字ではなく名前で呼び合っているのですね。

そこで私たちもこの後は、アリサさんとお呼びしていました。

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青ヶ島には到着したものの、ひんぎゃの塩の製造現場にはたどり着かずに、まだ続きます。

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ひんぎゃの塩は自遊人オーガニック・エクスプレスでも扱っています。

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東京最後の秘境青ヶ島へ、ひんぎゃの塩の製造現場を訪ねて

それは年の瀬も迫ったある日。

青ヶ島で作る「ひんぎゃの塩」の取材のスケジュールを調整してくれていた平澤から数枚の資料を渡されました。

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ひんぎゃの塩は、自遊人オーガニック・エキスプレスでも扱っている美味しい塩です

「これ、青ヶ島の取材予定です。
東京から直接島に渡る方法はないので、まずは八丈島に行ってから、ヘリか船に乗り換えるんです」

青ヶ島は、伊豆七島の中でも南の方にある小さな島。
南の方というよりも、有人島としては伊豆七島の最南端にあたります。

「それで帰りは翌日なんですけど、ヘリの予約がとれなかったんで船で八丈島まで戻ってください」

平澤から渡された、青ヶ島へのアクセス方法を読んでみます。

「ヘリも船も一日一便なんだねぇ。ふーん……え!?ねえ、ここ、船の説明に、"天候不良等による欠航もあり、就航率は50~60%"って書いてあるんだけど!?」

一瞬、行動が止まる平澤。ばつの悪そうな顔をして

「そんなこと書いてあるんですか~」

しれっと言い放ちますが、それでは当日に帰れるかどうか、半々じゃないですか。

「帰ってこれなかったらどうするの? 翌々日も取材の予定入ってたよね」

「一応、ヘリのキャンセル待ちの予約は取ってありますので」

「ヘリ9人乗りって書いてあるよ。カメラマンさんと二人分もキャンセル出る?
出なかったら船ってことでしょ。冬って天候荒れたりすること多いんじゃないの?」

すでに頭の中では、むくむくと太平洋の空に黒雲が広がっている私。でも平澤は

「天気になること、全力で祈ります」

と、にっこりきっぱり。

そんな平澤に押し切られた形で、なんだか不安を抱えつつの取材スタートとなりました。

さて当日。

羽田空港でカメラマンのT氏と合流して、まずは八丈島へ渡るのですが、その飛行機の中で今回の旅の打合せをします。

「……それで帰りに八丈島まで帰る船の就航率が、50%~60%らしいんですよ」

「それって確率半々ってこと?」

「まぁそんな感じですねぇ」

「確かさ、翌々日って、一緒に山形の取材だよね」

「うん。だから移動の予備日を1日とってあるんですよ。ほら、確率が半々てことは、明日と明後日、2日あればどちらかの日は運行するってことじゃないですか」

確率50%がそんな単純なものじゃないってことは重々承知しながら、とりあえず言い切ってみます。

「んー。まぁ、何とかなるでしょう。俺、晴れ男だし」

重要な撮影では何故か雨が降らないというジンクスを持つT氏、少々のことでは動じません。

でも実は、その確率を4割にでも3割にでも下げかねないのが、社内で「嵐を呼ぶ女」として知られているワタクシ。
過去の取材や旅行では、暴風雨、台風、大雪の日に何故かどんぴしゃり。

「……ええ、そうですね。Tさん晴れ男だし」

こっそりと不安を胸に秘めながら、我々を乗せた飛行機は八丈島へと向かいました。

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青ヶ島に着く前に、こんなに長い記事になってしまいました。
旅はまだ始まったばかりですが、続きはまた後日……。

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一応、青ヶ島の写真だけアップ。

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雪の下で冬を越したにんじんを丸ごと搾りました

自遊人の食材販売「膳」で通年販売している商品のなかでも、人気商品のひとつが


雪の下で甘みを増した、越冬にんじんジュース


深い雪の中で越冬させ、甘みを増した雪下にんじんを使った、雪国、魚沼ならではのジュースで、独特の青臭い味がなく、甘く、まろやかな味わいで、にんじん嫌いな方にも、すんなり飲めると好評なんです。


このにんじんを有機栽培で作っているのは、魚沼地域の中でも豪雪地帯で知られる津南町の、農家、関根さん。
関根さんのお宅があるあたりは、標高450メートルくらい。畑があるところは、そこから100メートルほど高い、標高550メートルほどの場所にあります。


例年この時期、畑は深い雪に覆われています。畑の手前200メートルほどのところで雪壁にはばまれ、畑に行き着くことができません。畑に向かう道も、高さ1メートル以上はある雪壁にはさまれています。


写真のご夫婦の後ろに見えるのが、その雪壁。ご主人よりも背の高い雪壁にはびっくり。この向こうが関根さんの畑です。やっぱり豪雪地帯、例年、4月の上旬ころまで、こんな状態だそう。この雪の下で、にんじんたちは、じっくり甘みを増していくのですね。


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にんじんは、7月の半ば頃に種をまき、通常、夏に種をまいたにんじんは、秋に収穫します。でも、雪下にんじんは、秋に収穫せず、雪の下で一冬越させてから、春に収穫。雪の中で一冬寝かせても、にんじんに含まれる糖質はほとんど変化しないばかりか、甘みや旨みを出す成分が増加するため、甘くなるのだそうです。


麓の畑は、関根さんの畑より早く雪が溶けるため、3月の下旬頃から収穫がはじまりますが、標高約550メートルの場所にある関根さんの畑では、4月に入ってから収穫します。


だから、このにんじんを使ったジュースは、エグみがなく、ほんとに甘くてまろやかな味わいなのです。

このにんじんを使ったジュースがおいしいワケはもうひとつ。それは肥料です。関根さんが使う肥料は基本的に、近くの牧場からもらってくる堆肥。

「堆肥がどうしても集まらないときは、1年くらい寝かせておいた鶏糞を使ったりしているんだよ」と関根さん。「昔からの作り方で、安心して食べられるもの、自分が納得いくものを作りたいんですよ。夫婦二人だけの手仕事でできる範囲でやってます」。


収穫が終わると、加工所に持っていって、ジュースに。にんじんの皮に土が付いたジュースになってしまわないよう、皮を丁寧に手むきしたものだけを加工。土が入らないように、あえて皮をむいています。


飲んでみると、摺り下ろしのざらざらした食感を感じると思いますが、市販のもので摺り下ろしが入っているジュースは、あまり見かけないのではないでしょうか。市販ではなかなかない、にんじんの食感も感じられるジュースなのです。


加工の際には、殺菌のために熱を加えていますが、通常、一般のジュースは、菌をなるべく死滅させるよう、約120度で加熱(=殺菌)させているそうです。ですが、このジュースの加熱温度は約95度。にんじんに含まれるビタミン、ベータカロチンは、100度を超えると激減すると言われています。そこで、できるだけベータカロチンの激減を阻止しようと、100度を超えないよう、品質が保てるぎりぎりのラインで製造しているのです。だから、栄養も豊富なんです。


1本は、1 回で飲みきれる200ミリリットルサイズ。朝食に、おやつに、時間のないときの野菜代わりに、ぜひ、ご利用ください。

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第10回、米食味コンクールに参加してきました

今年、平成20年で10回目を迎える、「米・食味分析鑑定コンクール」。今年は、新潟に次ぐ米処・山形県で、11月24・25日の2日間行われ、参加してきました。

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ここ近年テレビの影響もあって、今年の応募は2600品。年々競争が激しくなっており、昨年のほぼ倍。そんな厳しい状況下においても、ご紹介している農家さんのお米は、今年も着実に入賞しています。

このお米コンクールというのは……。民間協会が行うお米の味を競う大会。お米メーカーや市町村、お米業界の専門家なども参加する、国内随一の大会で、私たちも『コンクール受賞米』として、約5年前から紹介しています。

自遊人で紹介しているものは、コンクール受賞歴があるというだけでなく、受賞した農家のなかから、私たちスタッフが一つ一つ取り寄せて試食を行い、さらに厳選したお米だけを紹介しています。

さて、話はコンクールの審査方法に戻って……。審査方法は、厳選な3回の審査によって入賞者が決まります。まず出品したお米は、食味計(しょくみけい)という、高度な機械によって数値を計測。1回目と2回目の審査でタンパク、アミノ酸など、人が美味しいと感じる一定の数値をクリアしたお米だけが選ばれます。

さらに残ったお米のなかから、3回目の審査・官能検査が行われます。食味鑑定士、バイヤー、お米業者などの専門家によって美味しいお米上位5つを投票し、入賞のお米が選出されるのです。

今年はどれも美味しかったのか??  票が分かれ、例年になく入賞者が多く、金賞15名、特別賞27名の計42名が入賞しました!

伊東陽一郎さんは、念願・悲願の金賞受賞。

「いやー“まぐれ”だよ。本当うれしいねぇ」

謙遜しながらも、満面の笑み。いつも元気でパワー溢れている76才の現役専業農家です。

入賞への気合いは並々ならぬものがあります。毎年土壌分析を行い、緻密な土質の設計をしており、毎年着実に入賞しています。今年は悲願の金賞です。

長野産コシヒカリ 伊東陽一郎さんのお米5kg

土質の設計とは、土壌の質により、どんなお米ができるか決まるといわれています。土壌に含まれる要素N(窒素)・P(リン酸)・K(カリ)やミネラルなどを計算しながら、安全で良い肥料配分を計算するのです。どれくらい、どんな肥料を撒くかは、その設計と育ち具合、天候を見ながらの勘も重要です。

最近は、雨が多かったり少なかったり、必要な時に晴れてくれなかったりと、天候が不安定です。長年の勘と予測も重要です。ここまでできないと入賞を競えないようであります。(来年は私たちも入賞するよう頑張ります!)

「昨年約束したとおり、今年はアイガモの無農薬米が収穫できたよ」

そうです。今年は、一切の農薬を使わないお米を作ってもらったのです。限定100名様(お届け時期などは備考欄にお書きください)

長野産コシヒカリ 伊東陽一郎さんのアイガモ米5kg

通常の栽培でも有機質肥料を使うなど、環境と安全性に配慮して肥料を選んでいる伊東さんですが、まったく無農薬というわけにはいきません。

どうしても省けないのが、田んぼのなかに生える雑草をどうやって取り除くか、です。田んぼのなかに生える雑草は、通常、有機米、無農薬米以外は除草剤という農薬を使って草を伸ばさないようにします。

農薬を使わずに栽培する一つの方法が、鴨(アイガモもしくはマガモ)に草を食べてもらう、合理的なアイガモ農法なのです。 「来年はさらに、アイガモ米を増やしていきたいと思っているよ」

「それにしても、呼ばれるまでドキドキした。本当に嬉しい!!!!(名前が)呼ばれてからは、頭のなかが真っ白になって……。ほかの人の名前はまったく聞こえなくなったよ!!今年も受賞できて良かったー」

心から嬉しそうな、伊東さんでした。

 

そして、数年前にテレビで放映されて以降、人気が衰えることのないのが、高畠米。どこで知ったのか、海外からも分けて欲しいと度々注文があるほどのお米です。そんなお米が今年も金賞に選ばれました。

高畠町とは、米沢から数十キロの場所にある自然豊かな山間の町。一般的に農薬が使われ出した今から約35年前から、有機農業を進めてきました。

牛の堆肥を田んぼの肥料に、田んぼから出た藁を牛のエサにするなど、無駄のない安全な「循環式農法」を町単位で行ってきました。こうした考え方の農業では、全国でも先端を走ってきた町であり、団体なのです。

5年ほど前から、安全・食味を追求してきた結果、毎年金賞受賞! 

有機栽培で連続金賞受賞のお米となると、ほかには類がないほど。安全なお米作りと味を備えた農業を実践している点は、米農家の間でも全国的に評判が高く、カリスマ的な存在になっています。

ご存じの方も多いと思いますが、高畠米の味はというと、山場ならではのしっかりした味。炊きあがりのお米の良い香りが特徴。

私たち自遊人では、毎年かなりの量を確保していますが、毎年早々に売り切れてしまうため、お断りする場合も多い状況ですが、今回、さらに追加して分けてくれることになったのです。

「受賞記念ということで」と渡部さん。

ありがとうございます! 追加分も数に限りがありますので、ご注文はぜひお早めにお願いします。

山形産コシヒカリ 高畠町産 有機米 5kg

 

金賞ではなかったものの、金井良光さんが2度目の入賞。特別賞に選ばれました。


2次審査までは、2600種のお米のうちなんと1位!! 最終的には金賞受賞者には及ばなかったものの、パーフェクトに近い高得点で、金賞受賞者や会場の人たちを驚かせました。

「す、すごいですね、金井さん」

「昨年と同じ。特別何もしていないのですがね・・・」

そう。金井さんは無口なのです。いろんな角度から質問するものの、なかなか聞き出せません。

これは、実は私たち自遊人で販売するためだけに、天日干しをしているお米。生産量がほかの農家に比べて圧倒的に少ないため、面積を広げることもなく、着実で丁寧な米作りをしています。毎年お正月前後で売り切れてしまいますので、ご注文はどうぞお早めに。

長野産コシヒカリ 金井良光さんの天日干し米 5kg

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ごちそう倶楽部のお米はなぜ高いのか

自遊人ごちそう倶楽部が扱っている食品の中で、特に思い入れがあって力を入れているのはお米ですが、「価格が高すぎる」とご指摘いただくことがあります。

なぜ高いのか。その理由を少しだけ説明させてください。

価格の違いとしていちばん大きなポイントは、やはり「味」です。天日干しといってもその味の差は様々ですし、そもそも天日干しするまでのお米の作り方によってお米の味は大きく異なるのです。土壌、水質、日照、気候といった地域的要因はもちろんですが、たとえ同じ地域でも、土作りからはじまって、その稲の栽培方法まで、違いは多岐にわたります。

今後、この訪問記やサイト上でもそれらの違いを徐々にお伝えしていきたいと思いますが、例えば、簡単な話として、一反の田んぼから何俵の米がとれるのかという指標があります。

通常、平野部の農家では1反あたり12俵前後を収穫します。ところが山間地では8〜9俵しかとれません。で、どちらのお米が美味しいのかと言えば、やはり山のお米なのです(これは科学的な研究結果もありますので、また別の機会に)。

さらに、味を追求する農家は収量をわざと落とすのです。どうやって落とすのかと言えば、「稲を植える間隔を空ける」のです。こうすることで、1本の稲が土の養分を十分吸収できるようになります。いいたって単純な方法なのですが、化学肥料に頼らない農業では大変重要なことなのです(例えば、自遊人の実験栽培田では十分な間隔を空けているため1反あたりの収量は5俵を割っています)。つまり一般的なお米と比べて、収量だけでも半分近くまで落ちてしまうのです。

ただし、市場に流通しているお米はここまでの価格差はありません。なぜこれだけの価格差がないのかといえば、そこには様々な理由があるのですが、これもひとつだけ簡単に言えることがあるとすれば、鈴木和夫さんや鈴木清さんのような農家のお米は、一般には流通しない、ということでしょう。それだけの手間暇をかけて、さらに味を追求しているのです(鈴木和夫さんは食味コンクールで連続入賞したりしています)。

私たちは年間500農家を超すお米の試食をして、さらに100軒以上の農家を訪れていますが、味の差も作り方の差も本当に大きく、実際に皆様にご紹介できるお米は10にひとつもありません。そのなかで鈴木和夫さんや鈴木清さんのお米はトップランクのお米であるのは間違いなく、こういったお米は業者間でも争奪戦が起こるほどなのです。この先は単純に需要と供給で価格が形成されるわけです。これはワインのぶどう畑のことを考えていただければ、ご納得いただけると思います。

それともうひとつ、重要なことがあります。それは私たち自遊人が「志をもった農家を応援していきたい」と願っているからです。生産者に「もっと安くしてよ」と交渉するのは簡単なことなのですが、現実の日本の農業を見渡すと、深刻な後継者不足という問題があります。

なぜ後継者が不足するのかと言えば、農業に魅力がないからなんですよね。頑張っても報われない、作業量と収入が見合わない。そんな現状を打破するために、私たちは経済的側面からも農業に従事する方々を支えていかなければならないと考えています。若い人たちにとって魅力的な農業。十分な収入が得られる農業。食は国の根幹です。

今後も安心で美味しい食を皆様にご紹介したいと思っておりますので、ご指導、ご鞭撻いただければ幸いです。

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ごちそう倶楽部の新米が遅い理由

今年の新米は、スーパーや百貨店でも、もうずいぶん前から並んでいると思います。もちろん、九州や四国など温暖な地域の新米は8月ごろから出荷されていますが、そうではなく魚沼産コシヒカリも、すでに新米を召し上がった方もいらっしゃるでしょう。

「まだ新米が届かないんですが」
というお問い合わせを、もう何軒もいただいています。

だけど、ごめんなさい。ごちそう倶楽部の新米は、まだまだこれから収穫、というものがほとんどなのです。一番早いお米が、ようやく今週、発送を開始するところです。

というのも私たちは、本当に美味しい季節の、本当に美味しいお米をみなさまにお届けしたいからなのです。

最近は、新米を早く食べたいというご要望に応えて、農家でもどんどん早く稲を植え、収穫するようになっています。魚沼でも9月上旬からすでに新米が出荷されています。

実は、お米の美味しい地域の条件として、朝晩の寒暖差の大きい気候、というものがあります。おいしいお米が穫れる地域はほとんどが、緯度も標高も高い地域なのはそのためです。特に、夜、しっかり涼しくなることはとても重要なので、まだ比較的気温の高い秋口に収穫するよりも、朝晩がしっかり寒くなってから収穫する方が、味がしっかり乗るのはおわかりいただけるかと思います。

もちろん、田んぼごとに、しっかりと穂が熟してから収穫した方が美味しくなります。だから、あまり早く刈り取らないで、収穫時期を見極めるのも、美味しいお米作りには重要なのです。

また、山形高畠産のお米をはじめ、収穫自体が遅い上に、天日干しにするとさらに仕上がりまでに時間がかかってしまいます。一般的なお米の収穫では、田んぼでコンバインが一気に刈り取りながら脱穀をし、それをすぐに機械乾燥にかけて仕上げます。極端な話をすると、収穫した翌日から(場合によっては当日でも!)出荷ができてしまうのです。

ところが、天日干しの場合はそうはいきません。機械もバインダーというものを使って1列か2列ずつゆっくりと刈り取り(コンバインなら6列や8列くらい一気に刈り取れます)、それをハザ掛けや杭掛けなど、その地方のかけ方で干します。出荷できるくらいに乾燥するまで、天気がよければ1週間から10日、天気が悪ければ2週間以上かかることもあります。

でも、こうしてゆっくりと天日干しにされたお米は、香り高く美味しく仕上がるのです。

「今月のお米がもう無くなりそうなんだけど」
という方、申し訳ありません。

本当に美味しいお米が収穫されるまで、もうしばらくお待ちください。

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あの京都・美山荘が選んでくれたお米(後編)

8月29日・晴天。
前回の記事でも書いたとおり、美山荘の四代目・中東久人さんがはるばる京都からやってきました。この秋から使ってくれることになった鈴木和夫さんのお米の、稲の生育状態や環境などを確認するためです。

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8月下旬は、ちょうど穂が実り、稲の色や雑草の様子をはじめ、成長の最終段階が確認できる時期。ホントに良いお米がしっかり育っているか? というのが視覚的にも分かりやすい時期なのです。

「日本には景色は田舎でも環境汚染されたところが多いけど、ここは本当に田舎なんですねー。ほら、カエルやタニシがいっぱいいますよ!!」

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と中東さん。鈴木さんの田んぼには、かわいい小さなカエルが飛び回り、そして田んぼ脇の水路にはタニシがコロコロ・・・。

鈴木さんが、有機質肥料100%で栽培している田んぼで使っている農薬量は、ほんのわずか。初夏に雑草のために使う除草剤しか使っていないため、今ではほとんど見られない生き物もたくさんいるのです。

「有機質100%の肥料というのは、化学合成された物質は一切使ってなくて、貝殻や魚、大豆など自然由来のものを発酵させたもの。通常の3倍以上の費用と、労力もかかるから、全ての田んぼを有機質100%では採算的に難しいのが現状です」

ごちそう倶楽部ではたくさんの農家の方とお話しをしますし、自分たちでも田んぼを育てていますが、農薬や化学肥料に頼らない農業は本当に大変で、しかもリスクも高いのです。

「でも、出来る限り美味しくて安全なものを作るため努力しています。違いを理解していただける方の期待を裏切らないよう、食べて満足いただけるよう、しっかり良い味のものを作りたくてね。それが米食味コンクールに応募したきっかけでもあるのです」

鈴木さんは、5年前にコンクールを知り応募。5回のうち4回も上位入賞しています。

この日、中東さんは、残暑のなか、十カ所以上に点在した有機肥料100%の田んぼをすべて確認。どの田んぼも美しいほど真っ直ぐ稲が育っていました。

以前、「隣同士の田んぼでもお米の味が違う?」という記事を書きましたが、お米はとても繊細な植物で、田んぼが1枚違うだけで味が変わってしまいます。

それどころか、1区画の田んぼのなかでも、土質はかなり違うもの。丁寧に耕したり、土質を見極めて肥料の配分を変えるなどの細やかな配慮と労働を行わないと、まったく均一には育たないのです。

それを丁寧に見てあげて、均一に光合成をして生長することで、お米の味が均一になるのです。

「緊張感が伝わってくるような美しい田んぼでした。お客様にも自信を持っておすすめできますね。今年の秋が楽しみです」

と中東さん。

美山荘で鈴木和夫さんのお米が登場するのは、11月上旬だそう。優しい味ながらもっちりした食感も楽しめる鈴木和夫さんのお米。中東さんが、鈴木さんのお米の美味しさを引き出してくれそうで楽しみです。11月以降に美山荘へ行かれる方は、ぜひ、その味を楽しんできてください。

もちろん、美山荘が選んでくれたお米と同じ有機質100%の田んぼのお米は、ごちそう倶楽部でもまだ販売中です。現在販売しているのは昨年収穫されたお米ですが、ごちそう倶楽部の低温倉庫で保存しているので、まだまだしっかり美味しさを保っています。

また、新米のご予約も承り中です。こちらのお届けは10月末ごろ。このまま順調に成熟すれば25日ごろから順にお届けを開始できる予定です。新米はFAXでのご予約注文しか受け付けていないのでご不便をおかけしますが、今年は早めに売り切れてしまう可能性も大。どうぞご予約はお早めに。

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あの京都・美山荘が選んでくれたお米(前編)

先日、京都の花背から、美山荘のご主人・中東さんがやってきました。実は、この秋から美山荘でお客さまに出すごはんとして、ごちそう倶楽部の「鈴木和夫さんのお米」が選ばれたのです。

京都の美山荘といえば、その料理を食べるために全国から食通がやってくる人気の料理旅館。有名な摘草料理は、ご主人自ら山に入って野草や山菜などの素材を入手するほど、料理には徹底してこだわっています。

このブログではまだご紹介していませんでしたが、この秋、ミシュラン3つ星を獲得した東京・元麻布の『かんだ』でも、ごちそう倶楽部のお米を使ってくれることになっているので、立て続けの本当に光栄なニュースです。

美山荘さんからの電話があったのは、今年の年明けのこと。

「みなさんで作っているお米、美味しくて驚きました」

自遊人編集部とごちそう倶楽部では、田んぼを借りて自分たちでお米を作っているのですが(自遊田、と呼んでいます)、そこで育てたお米を年末のご挨拶にお届けしているのです。

 

「へへ。(少し自慢げ)ありがとうございます! でも、お米の味で言えば、私たちのものよりもっと美味しいお米がありますよ」
「えっ? そうなの? 是非試してみたいですね」

ということで、早速、試食してもらうために自慢のお米を何種類か送ったのです。

そして数ヶ月後の春。

「いただいたお米だけでなく、他で販売しているお米もみんなで試してみたのですが、最終的に美山荘では鈴木和夫さんのお米を次の新米から使うことに決めました」
「うわっ、ありがとうございます!」

いろいろ食べ比べていただいた結果、鈴木和夫さんのお米は

「香り、食感、総合的にレベルの高いお米ですね」

と、総合的なバランスの良さが決め手になって選ばれたとのことでした。

ご存じの方もいるかもしれませんが・・・。鈴木和夫さんは、米・食味コンクールで過去3回金賞を受賞している実力派。こうして数度の金賞を受賞している方はめったにいません。

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鈴木和夫さんの田んぼは、長野県最北の、魚沼コシヒカリの産地に隣接する場所にあります。千曲川沿いの肥えた土壌で育ったこの地域のお米は、昔から隣の魚沼産より評価が高く味が良いことから、自分のお米と交換してほしいという魚沼の農家も訪れるそうです。

そんな恵まれた環境で、味や安全性を重視してお米作りをしている鈴木和夫さん。肥料は有機質100%です。食味コンクールではこの栽培法のお米が3度の金賞を受賞しているのです。

そして、先月29日。美山荘の四代目・中東久人さんが現地の田んぼを視察しに来てくれました。

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少し長くなってしまいましたので、この続きはまた次回の更新で。

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稲刈り体験申し込み受付中。山古志村へどうぞ

旧山古志村の田んぼが、いよいよ収穫の季節を迎えました。5月に田植え体験イベントをし、8月に草刈りイベントを行ったのですが、稲はぐんぐんと育ち、すでに稲穂が実っています。

ただいま、2008年秋の稲刈り体験お申し込みを受付中です。(写真は去年の稲刈り体験イベントの様子です)

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これは、「山古志のおいしいお米を食べよう!会」のオーナー向け農作業体験イベントですが、オーナー申し込みと合わせて、今からのお申し込みも受け付けております。実は当初、稲刈りは10月に行う予定だったのですが、稲の生長の関係で、ちょっと急ではありますが、9月27日(土)に行うことになりました。

黄金色に実った稲穂を手鎌で刈る、昔ながらの稲刈りを体験できます。刈った稲穂は天日で乾燥をさせるためにハザ木に掛けて干す作業も行います。お子様連れの方も、もちろん大人の方だけの参加も大歓迎です。実際に、田植えや草刈り体験には、大人の方だけのグループの参加も多かったのです。また、お一人で参加という方もいらっしゃいますので、始めての方もどうぞご安心ください。

当日は、雑誌「自遊人」の編集部と、ごちそう倶楽部のスタッフも参加いたします。

農作業の後には、恒例のバーベキューも行う予定です。天日干しにしたお米は、乾燥させた後に籾すりを行い、そのまま玄米で、または精米をしてお届けします。

詳しくはこちらの「山古志のおいしいお米を食べよう!会」応募要項と、イベントのご案内ページをご覧ください。

秋の心地よい風が吹く山古志で、ぜひ、一緒に稲刈り体験を楽しみましょう。

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今年の魚沼産コシヒカリの出来は?

ごちそう倶楽部のある南魚沼でも、だいぶ気温が低く涼しい日が続くようになってきました。周辺の田んぼでは、先月から出始めた稲の穂が、だいぶ重さを増して垂れてきました。
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今年は、このところフェーン現象もなく、農家の方に聞くと
「味も量もかなりいいできになるんじゃないかな」
ということ。

新潟県内ではすでに先月末ごろに早稲の収穫が行われた地域もあるのですが、その品質検査でも、粒ぞろいが良く、すべてが一等米だったそうです。

すでにデパートなどでは九州や四国など、早く収穫できる気候の温暖な地域の新米が並びはじめています。とはいえごちそう倶楽部では、あまり早く収穫する地域のお米や、早稲のお米は扱っていません。味にこだわって品揃えをしていると、どうしても、ある程度寒い地域のお米になってしまうのです。コンクール受賞農家のお米も、農家限定のお米も、すべて新米のお届けは10月中旬以降です。

実は私たちも、小さいながら田んぼを借りてお米を作っています。最近ではどこでも、お米の収穫はどんどん早まっているのですが、私たちの田んぼではかなり遅めに植えていますので、収穫は11月。南魚沼の周辺の農家でも、早いところは9月に刈り取りをはじめますが、ピークは10月です。

また、10月に刈り取ったお米でも、天日干しにすると、おひさまの力でゆっくりと乾燥をさせるので、11月ごろになることも多々あります。一刻も早く新米をお届けしたいのはやまやまですが、無理に早く植えずにお米にあった気候でゆっくりと育てた美味しいお米をお届けしたいと思っています。

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キリッとした仙台味噌は夏の味噌汁にも

山古志での田んぼオーナーのみなさんとの草取り、は、土曜日に無事に終了しました。参加いただいたみなさま、お疲れ様でした。

草取りのあとは、恒例のバーベキューでしたが、そこで用意したのが豚汁。

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「こんなに暑いのに豚汁を作ったのはちょっと失敗だったかな?」と、少しひやひやしたのですが、予想以上のご好評をいただいて、ほっとしました。

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ご好評の理由は、おそらく味噌にあります。ごちそう倶楽部では、昔ながらの木桶でじっくりと時間をかけて作っている、本当の味噌の風味が楽しめるおいしい天然醸造味噌を扱っています。今回の豚汁に使ったのも、その味噌のひとつで、宮城にある老舗の味噌蔵『海老喜商店』が作っているお味噌です。

仙台味噌らしく、キリッと引き締まった味が、この味噌蔵のお味噌の特徴。だから、味噌汁や豚汁にしてもスッキリした後味になって、食欲のない夏でも、不思議とサラリと胃に収まるのです。

この蔵の味噌の中でも、特に贅沢に材料を吟味した、特別な味噌があります。地元、登米の名産であるササニシキの玄米と、宮城県産のミヤギシロメという上等の大豆を使って仕込んだ味噌です。

それが「名のない玄米味噌」。実は昔からのお得意様用にごくわずかな量だけを仕込むというこの味噌、一般には販売していないので、名前も付いていないのです。

でも、この風味豊かでキレのいい味噌のおいしさに惚れ込んだスタッフがお願いをして、毎年、少しだけわけてもらえることになりました。

具沢山の味噌汁によくあう爽やかな味わいを、どうぞお楽しみください。

「名のない玄米味噌」

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夏休みは山古志の田んぼに遊びに来ませんか

ごちそう倶楽部でお米の販売をはじめた当初から「おいしい」と大評判だったのが、新潟県旧山古志村の棚田で作られたお米でした。

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この、山古志(やまこし)村という名前に聞き覚えのある方もきっと多いと思います。棚田の連なる美しい景観で知られ、プロアマを問わずカメラマンに人気だった美しい村です。2004年の新潟県中越地震で村外との交通が寸断される、全村避難をするという大きな災害に見舞われました。昨年12月に公開された映画「マリと子犬の物語」の舞台ともなっています。

現在は長岡市になりましたが、「魚沼産コシヒカリ」の地域とはすぐ近く。魚沼産に負けないほど美味しいお米ができるとして知られていた村なのです。

2007年春に全村避難も完全解除され、現在は多くの農家で米作りが行われています。

ごちそう倶楽部では、雑誌「自遊人」と連携し、この美しい棚田の村で田んぼオーナー制度を行っています。昨年は日経新聞にも紹介されましたが、今年はさらに気軽に、山古志の景色や、お米の味を知ってもらいたい、という思いから「山古志のおいしいお米を食べよう!会」と名前を変えて再出発しました。

オーナーになると、秋の新米が収穫された時に、1口につき5kgのお米をお届けする、というものです。最初にも書いているとおり、味の良さで特に人気があった山古志のお米。中でも、今回協力をしてくれている農家・坂牧さんの田んぼは、栄養豊富な山の湧き水が、いちばんに注ぐ、絶好の場所にあります。

お米のおいしさは、気候や日当たり、土壌などに左右されますが、それらと同様に大切な条件が、水の良さ。おいしい水を引き込んだ田んぼのお米はおいしいのです。

オーナーには、収穫までの間、稲の生育状況をお知らせしていきます。また、稲刈りなどの農業体験に参加することもできます。

もちろん、田植えは終わってしまいましたが、これから夏の草刈りと、秋の稲刈りが待っています。

草刈りは8月2日土曜日に開催。

草刈りといっても、特別な道具や経験は必要ありません。田んぼの中に入って雑草を抜く作業もありますから、お子様でもご参加いただけます。

暑い最中ですので、作業は2〜3時間程度で終了予定。終わったあとは、夕涼みをしながら、バーベキューを楽しみましょう。

カエルや虫、鳥たちの声も賑やかな夏の山古志で、夏休みの思い出を作りませんか。

農作業体験の参加はただいま受付中。もちろん、オーナーのみのお申し込みも大歓迎です。詳細はこちらの「山古志のおいしいお米を食べよう!会」参加方法をご覧ください。

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日本一のお米を探せ!

先週書いたとおり、私たちがお届けしている「農家限定のお米」は、魚沼をはじめとした米どころで、おいしいと言われる地域のお米を試食して試食して選んだ、とびっきりの美味しいお米です。

その農家の自家用のお米を分けてもらった当初に比べれば、少しずつ量は増やしてもらえたものの、どうしても限界があります。ごちそう倶楽部では、3月1日にその年の秋に穫れる新米の予約を開始するのですが、数日で完売してしまうお米も続出。

「おいしいって書いてあるけど、いつでも完売じゃないか」
「本当に売る気があるのか」

そういうお叱りを何度もいただきました。

そこで、新しいお米を探そう!と一念発起。とはいえ、今まで紹介してきたお米よりも味が劣るようなお米じゃ、みなさんに自信を持って紹介することはできません。「いままで紹介してきたお米に負けない美味しさのお米」というのが絶対条件でした。

そこで出会ったのが、『全国米・食味コンクール』で金賞や特別優秀賞を受賞した農家のお米です。

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このコンクールは、「食味」と名前がついているだけあって、「お米の味」に自信のある農家が出品する全国コンクール。さすがに全国から集まるお米の中から上位入賞したお米は、おいしいものが揃っています。

そこで、金賞や特別優秀賞に選ばれた農家や生産グループから、「受賞した田んぼと同じレベルの田んぼのお米を」と依頼してサンプルのお米をわけてもらい、またもや試食、試食、試食を繰り返しました。

「これなら、今まで紹介したお米と同等か、それ以上!」

 と、一同、自信を持っておすすめできるものを選んだのが、「コンクール受賞農家のお米」です。

ただ、この「コンクール受賞農家のお米」も、年々、人気が高まっています。連続金賞を受賞している山形県の遠藤五一さんとお仲間の農家が作っている「高畠産コシヒカリ」などは、新米の先行予約開始と同時に売り切れてしまい、とても心苦しいのですが、ほかにも金賞や特別賞を受賞している農家のお米もありますので、ぜひお試しください。

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本当においしいお米は売れない!

魚沼周辺で100軒以上の農家のお米を試食して、特においしいお米を探し出した私たち。でも前回書いたとおり、突き当たったのは「格別においしいお米は、売りたくてもまったく残っていない」という現実でした。

「うちのコメがおいしいと言ってくれるのはうれしいけど、売れるコメが残ってないんだよね」
「デパートとかも全部断ってるんだ。もう売る米がないから」

何軒も何軒も、同じように断られました。中にはお米を保管する倉庫を見せてくれた農家もありますが、そこには本当に、ごくわずかのお米しかありません。

「これは自分の家で食べる分」

では、今年はだめでも、来年の分を!と思っても

「来年の分ねぇ……」

なかなか、いい返事をもらえません。実は、これらのお米「収穫前から行き先が決まっている」ものだったのです。

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世の中には、おいしいものを食べさせることに心血を注いでいる料理人がいます。

先日、私たちのところに、ミシュランガイドで3つ星をとった「かんだ」の神田裕行さんがやってきました。詳しくはこちらのページで書いていますが、田んぼの土を見たり、農家の方に話を聞いたり、試食会をしたり……と、とても熱心に視察をして行かれました。一流の料理人は、本当に勉強熱心です。

神田さんと同様に、現地まで足を運んで本当においしいものを探す料理人も多く、私たちが探し出した「格別においしいお米」は、その多くが、料亭や割烹、料理旅館などに直行してしまい、「毎年買っているお得意様」の分だけですべてが無くなってしまうのです。

また、本当においしいお米を作る農家は、こちらも多くが勉強熱心です。栽培法法の研究を怠らず、化学肥料や農薬にできるだけ頼らないで、その分、人手をかけて育てていたりするのです。人手をかける、ということは、むやみに大量生産ができない、ということでもあります。

本当においしいお米は、売りたくても量がなく、売ることのできないお米だったのです。

せっかく、食べ比べて食べ比べて探し出した、本当においしいお米。どのくらいおいしいかって、おかずなんて何もなくたって、炊きたての白いお米だけで一膳くらいぺろりと食べきってしまうほどのおいしさなのです。
それが売れないなんて……。

あきらめきれない私たちは、何度も何度も農家に足を運んでお願いしました。

「うーん、負けたよ。そこまで言われるなら」
「仕方ない。これはうちで食べる分だから少ししかないけど、それでいいなら」

ようやく、少しずつのお米を分けてもらえることになりました。後で聞くと、それぞれの農家で何度も家族会議が開かれたようで、中には私たちにお米をわけるため、自分たちは古米を食べるという農家もありました。

こうして、農家の自家用のお米を少しずつ集めた結果が、いまの「農家限定のお米」のはじまりです。その農家のお米だけで、ほかの農家のお米とは一切ブレンドをしていませんので、香りや甘さ、粘り、粒の大きさやツヤなど、1軒ごとの個性があります。

それぞれの量が少ないので、毎年、3月に開始する先行予約で、田植え前から売り切れになってしまうものもありますが、毎年少しずつ量を増やしてもらえたお米もありますので、ぜひ、お好みのお米を探してみてください。

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隣同士の田んぼでもお米の味が違う?

タイトルを見て「え? そうなの? でも、そんなたいした差じゃないでしょ?」と思った方は多いかと思います。

 正直に言って、私たちごちそう倶楽部の面々も、
「どんなに違うと言っても南魚沼産コシヒカリなら、それほど味の差はないでしょう?」
 と思っていました。実際に食べ比べてみるまでは。

 今回は、そんなお米の味の違いと、ごちそう倶楽部がお米を仕入れるまでのお話しを。
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 以前も書きましたが、ごちそう倶楽部が誇るのが、お米の品揃えです。それも、「複数の農家のお米をブレンドせずに、特においしいお米を作る農家を限定して直接分けてもらったお米」、略して「農家限定のお米」です。

 実は、魚沼周辺でも特においしい農家のお米を、100軒以上も食べ比べて、一軒ごとの農家から、少しずつ分けてもらったのが、ごちそう倶楽部の通信販売のはじまりなのです。この通信販売は、もともと、雑誌「自遊人」のお米特集から始まっています。

 取材陣は魚沼産コシヒカリの産地をあちこち回り、業者や地元の人の評判で、「この地域のお米は特においしい」と言われるエリアの農家から、少しずつ、自家用のお米を分けてもらって試食をしました。
お米のとぎ方や水に浸す時間など、同じ条件で何種類ものお米を炊いて、食べ比べます。

「えええ? この農家と、この農家、ご近所なのに、なんでこんなに味が違うの?」
「え、これ、間違って違う地域のを炊いてるんじゃないの?」

それは、試食した全員が驚くほどの違いでした。

さらに、いろいろな農家におじゃましては、試食用のお米を分けてもらう日々が続き、食べれば食べるほど、農家によって、おいしさの違いや、ツヤ、香り、粘り、味などの個性があることを実感したのです。

 しかも、同じ農家が同じように作っていても、ほんの少し田んぼの場所が離れているだけで味が変わってしまうこともわかりました。その田んぼに流れ込む水がどこから引かれているのか、田んぼのある方角や山の陰などの関係でできる日当たりの具合、田んぼそのものの土の違い・・・。様々な条件で違いが生まれてしまうのです。

 その試食を繰り返した結果、私たちは考えました。

“これが他の農家のお米と混ざってしまうなんて、もったいない!”

 一般に流通しているお米は、その地域の何軒もの農家のお米をブレンドしたもの。どんなに研究熱心で頑張っている農家のお米だって、ほかと混ぜあわされて出荷されてしまうのです。これでは、“おいしい”農家のお米も、本当の実力はわかりません。

 そこで、本当においしいお米を作る農家から、直接お米を分けてもらうという交渉を始めました。

 ところが、ここで大問題にぶつかりました。

 そんな「特別においしい」農家のお米は、料亭などのお得意様と、親戚などのための縁故米、そして自家用だけですべてが無くなってしまい“出荷する分なんてない”ということがほとんどだったのです。
(続く)

(ちなみに、「農家限定のお米」のリンク先ページにあるお米は、時期によっては売り切れが多くなってしまいますが、ちょうど今、有機栽培米の追加入荷をしたところですので、よろしければどうぞご覧ください)

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「色が薄いお茶は味も薄い」わけじゃありません

 山の斜面に張り付くような三谷さんの茶畑を、初めて訪ねたのは一昨年のゴールデンウィークでした。

「すごい斜面だよ」と、以前、その農家を訪れた担当者に聞いてはいたものの、家の裏手に広がる畑を見てびっくり。

スキーやスノーボードをする方にはわかるかもしれませんが、20度から25度くらいの中級者向きコース程度の斜度はありそうです。
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(ちょっとわかりにくいかもしれませんが、もしも、雑誌「自遊人」7月号をお持ちの方は、18、19ページを見てみてください。実際は写真よりももっと急斜面に見えるのです)

ようやく上ってから振り返ると、大井川が蛇行しているのが見えました。

 三谷さんの茶畑があるのは、お茶どころ静岡でも、特に名産地として知られる川根地区。茶の全国コンクールでも上位入賞が続々出ているエリアです。

 大井川沿いには、急な斜面を刻むように作られた茶畑が点在しています。この急斜面と大井川が、川根のお茶をおいしくする理由のひとつ。

 水はけの良い土壌と、山の中ならではの朝晩の寒暖差、大井川から上る川霧は、お茶にとっては最高の環境なのです。

 標高の高い地域で育つ、「山茶」は、低い地域の「里茶」に比べて淹れたお茶の色が淡いことが多く、三谷さんのお茶も、緑色というより黄金色に近い色合いです。

 ちなみに、最近、市販されているお茶の主流は「深蒸し」と呼ばれるもの。茶葉を強めに蒸してあり、淹れたときの色は鮮やかな緑色で、口に入れた途端に、濃い印象の味わいがします。それに比べると、川根の伝統である「浅蒸し」のお茶は、確かに、一口目を「薄い」と感じる人はいるかもしれません。

 ところが、じっくりと味わうと、爽やかな香りと深みのある味わいが広がるのです。

 しかも三谷さんの茶畑では、20年ほど前から農薬を一切使っていません。

 無農薬に切り替えてから最初の数年は、かなりの苦労があったそうです。

「虫にやられて、まったく収穫ができなかった年もありましたよ。収入もガタ落ち。やっぱり農薬をまいて収量をあげるべきなのか、ずいぶん悩んだよ」

 それでもぐっと我慢をして無農薬栽培を続けるうちに、樹が丈夫になると同時に害虫の天敵であるクモなどが増え、ようやく収穫ができるようになってきたそう。JASの有機栽培認証は受けていませんが、今も農薬を一切使わずに栽培しています。

 例年、5月の、新芽が勢いよく伸びた季節に柔らかく上質な一番茶だけを摘み取ったものをわけてもらっていますが、今年も、その新茶が届きました。

 山のきれいな空気を思い描かせるような、清涼感ある味わいの、三谷さんのお茶。日本茶好きの方にこそお試しいただきたい極上のお茶なのです。

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無添加の「おかず」は味が薄い?

 ごちそう倶楽部は、全国から選りすぐった、おいしいものをご紹介して、販売しています。これからこのブログで、おいしいもののご紹介や、私たちの商品選びのこだわり、そして作り手さんへの取材レポートなどをお送りいたしますので、どうぞご覧ください。

 私たちの自慢は、何よりも選び抜いたお米。なのですが、その話は長くなってしまいますので、まずは今回、その「お米」をおいしく食べるための「おかず」について。

「ごちそう倶楽部」の商品選びにかかせないのが、「無添加」というキーワードです。

 最近こそ、「無添加」をうたう加工食品も増えて来ましたが、合成着色料や保存料は無添加でも、化学調味料を使っているケースは多々あります。

「以前、完全無添加の漬物を販売しましたが、味がしないとクレーム続きでした。仕込み期間が足りないんじゃないか、素材が悪いんじゃないかとかね」と、ある漬物メーカー。

「完全無添加でやるには素材に相当いいものを使わないと。調味料の味ではなく、素材の味で勝負しないといけないんですから」と、ある料亭。

 無添加でおいしいものを作るには、良質な素材と、それを生かす技や手間、時間が必要なのです。

 私たちが見つけてきた“ごはんのおとも”は、どれも少量生産の限定品。しかもスーパーや百貨店、高級食材店、オーガニックストアなどでもほとんど販売されていない、製造元こだわりの商品です。合成着色料や保存料はもちろん、化学調味料も使っていない、素朴な味が魅力です。

 ただ少々不安なのは、最初、「何か物足りない」と感じるかもしれないこと。化学調味料に慣れた舌には無添加の素朴な味が、初めは物足りなく感じるのです。

 例えば梅干し。南高梅で圧倒的に売れているのは砂糖や甘味料、化学調味料がたっぷり入った“調味梅”です。海苔の佃煮も野沢菜も奈良漬けも、一般に市販されているものの原材料を見ると、ほとんどに「調味料(アミノ酸等)」という表示があるかと思います。これはほぼ化学調味料です。

化学調味料が添加されることが悪いと言っているわけではありません。ただ、味が強いため、素材本来の繊細な味や香りを消してしまうのが残念なのです。

私たちの自慢の「ごはん」の、繊細な味を楽しんでいただくため、できれば、化学調味料無添加の「おかず」と一緒に食べてもらいたい。そんな思いで探してきたのが、ごちそう倶楽部の漬け物・梅干しや、干物・佃煮などの「ごはんのおとも」です。

 無添加の「ごはんのおとも」は、決して派手ではありませんが、素材本来の味がします。

 ほのかな味と香り、そして爽やかに余韻が消えていくような後味。「昔食べたあの味」で、故郷の景色も思い出してもらえるといいな、と思っています。

「おいしいごはん」と一緒に、ぜひお楽しみください。

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